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PTS(夜間取引)の抱える課題

ネット証券が相次いで開設しているPTS(私設取引システム)、通称夜間取引について、このサービスの現状と抱えている課題について分かりやすく解説していきます。

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PTSの現状

PTSとは、「私設取引システム」という証券取引のネットワークです。私設という名前がついているように、証券取引所という公設取引所ではなく、証券会社という私企業が作る取引所となります。取引所集中義務がなくなったことから、大口取引のための売買市場として使われていましたが、近年は個人投資家向けにPTS取引市場(夜間取引市場)が作られました。

夜間でも自由に売買ができるとして昼間の時間帯取引ができないサラリーマンなどにも最適といったようなうたい文句で特にここ数年の間に多くのネット証券が参加を表明しています。「ネット証券サービス比較」の中で「夜間取引(PTS)比較」でも詳しく説明していますが、ここでは、その課題(リスク)を考えていきます。

 

売買の出来高が少ない

そもそも株取引により売買価格がより公正となるには、相応の出来高が必要です。出来高が少ない場合は極端な注文により売買価格の変動が非常に大きくなってしまいます。PTS比較の中でも説明していますが、多くの証券会社が個別にPTS市場を作っているため、売買が分散してしまうという問題があります。

しかし、最近では、1社だけではなく、複数の証券会社が連合してPTSを提供しているのも事実です。特に、SBI証券、楽天証券、クリック証券、ゴールドマンサックス証券などが参加しており、このように複数の証券会社が合従連衡してサービスを提供することで、取引参加を増加させており、これにより売買の出来高が増加傾向にあります。

ただし、2009年現在における取引量は市場に対して1%未満の水準となっており、まだまだ道半ばといったところです。

 

PTS取引の取引量を拡大させるには?

最近では、多くのPTS取引市場において昼間の時間帯にも売買が可能となっています。PTS取引を活発化させるにはより出来高を拡大させることです。対策の一つとしては「最良執行」をPTSにも適用することだと思います。最良執行というのは、投資家にとって最も有利な市場で注文を出すことです。
現在はもっとも需要の大きな市場で取引をされることが多いですが、これをPTSにも拡大させることで、より売買を活発化させることができると思います。

 

夜間取引はあくまでも補完

夜間取引をサラリーマンの投資チャンスとされる方もいますが、昼間のPTS取引はともかく、夜間のPTS取引の規模拡大にはやや懐疑的です。機関投資家が不参加となるほか、夜間の時間帯はそれぞれの対象企業の価値変動となる企業活動がほとんど行われないためです。(もちろん、夕方などは動く可能性はあります)
日本よりもはるかに昔から夜間取引が行われていた米国市場においても夜の8時以降の取引量・取引規模は限定的となっています。PTS取引はNY市場を見ながら、という需要・ニーズも一定量はあるかと思いますが、あくまでも補完的取引と考えるべきで、大きな取引は避けるべきだと考えます。

 

追記2012年2月

実際に、2011年末にカブドットコムPTSやマネックスナイターがそのサービスを終了させました。現在残っているのはSBIジャパンネクストPTSだけですね。個人的にはこのサービスはしばらく継続しそうだと思いますが。。。
やはり、個別証券会社によるサービスの提供という程度では出来高の確保というのがやはり難しいようです。採算性もとりづらいですからね。

 

追記2013年4月

2012年10月に期間投資家の事実上の参入解禁から急拡大しました。2013年1月~3月期には売買高が拡大し、7兆円もの売買高を記録しました。(参考:PTS取引市場が活性化。取引額は東証一部の約6%を占めるまでに拡大(13年4月3日)

 

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